Feb 26, 2005

めぐる童話(2000.1.11)


童話のなか
でも苦いお話の澪が

何度でも童話に帰れるよ
かすかな偏頭痛のさなかにも

クスリじゃないけど
飛行機から見える
はがねのように張った空に
メアリー・ポピンズは飛んでいるかもしれない

そして苦く
甘い
恋を知り始めるかもしれない

秒速で数える春を抜けて
街はたくさんの十六歳を
氷片のように留める

でね
少女の
毛糸の耳当てとマフラーが
搭乗口でたなびくんだ
それはぼくの童話で

それがまた
あなたの童話でありますように

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
WriteBacks
TrackBack ping me at
http://449741.ztxs.asia/~shimirin/blosxom/blosxom.cgi/poem/poem186.trackback
Post a comment

writeback message: Ready to post a comment.













Captcha:
To prevent comment spam, please retype the characters in this image:

Enter the text here: