Feb 26, 2005

ある温泉街の話(1997.9.16)


標的の人形が
ゆっくりと回る
たぶんまだ中学生の女の子が
夜の仕事の手伝いをしている
坂に上っていけばそこは色町だったという

色素を思う
少女の顔の色素を

みんなまとまらない話を
携えて
清算するまで
時間を潰す
頬に傷のある三日月

ある夕刻
文字で館を破壊している

ある夜明け
叙するものは
手によって壊され
標的は
水茎によってすべて落とされる

Posted at 09:39 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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