Feb 26, 2005

暗い駅(1996.6.18)


米粒に絵を描く

豚が飛んでいる
豚が飛んでいる

米粒に茶碗を描く
お茶が飛んでいる
みみずが飛んでいる
霧が手を出してお茶を啜っている

コンセントを挿す
ぼっと明りが点く

足跡が飛んでいる
泥に付いた足跡が飛ぶ

夏の前哨戦の風
蒸気
ネズミモチの花

僕の靴下は女の下宿
僕の靴下は女の下宿

僕はマダラの蝶みたいに
耳に粘土を入れていた
僕は尻に椅子をつけて歩いていた

あのイグサ イグサ
あの暗い駅

Posted at 10:13 in poem | WriteBacks (0) | Edit
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